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17- D- 0229 201 7 年 6 月 1 9 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
東急リ
ア
ル
・
エ
ス
テ
ー
ト
投資法人
(証券コード:8957)【据置】
長期発行体格付 AA− 格付の見通し 安定的
債券格付 AA−
■ 格付事由
(1) 本投資法人は、東京都心 5 区地域および東急沿線地域を中心とした首都圏に所在するオフィスビルと商業 施設などを投資対象とする J - RE IT 。資産運用会社である東急リアル・エステート・インベストメント・ マネジメント(東急 RE IM)の株主は東京急行電鉄(東急電鉄)。「成長力のある地域における、競争力の ある物件への投資」を投資方針とし、スポンサーである東急電鉄との協働の下、「沿線価値向上による成 長を目的とする循環再投資モデル」の実現を目指す。
(2) 本投資法人の現在のポートフォリオは、28 物件、取得金額総額約 2, 223 億円。17 年3 月に、物件取得機 会の拡大を企図して運用ガイドラインを一部変更し、オフィス、商業施設およびそのいずれかを含む複合 施設への投資が可能となった。また、東急線沿線地域の所在物件などを対象として、1 物件あたりの最低 投資額が緩和された。この 1 年間においてポートフォリオの入替は行われていないが、本運用ガイドライ ンの変更が今後スポンサーとのコラボレーションによる物件取得などに寄与しうると考えており、ポート フォリオ運営には引き続き注目している。内部成長に関しては、本投資法人が物件を多く有する東京都心 5 区地域における賃料の上昇トレンドを受け、賃料更改は比較的堅調に進み、収益の安定化に貢献するも のと期待される。財務面では有利子負債の返済期限の分散化と金利の固定化の水準は高く、また、保守的 な L T Vコントロールが継続されている。以上より格付を据え置き、見通しを安定的とした。
(3) 稼働率は 17/ 1期末のポートフォリオ全体で 97. 1%、商業施設で 100%、オフィスで 95. 0%の高水準とな っている。「世田谷ビジネススクエア」は、16/ 7 期に大口テナントの退去により80.1%まで稼働率が落ち、 17/ 1 期末も 81. 8%にとどまった。しかし、その後はテナントの分散化を図りながらリーシング活動が進 展し、17/ 7 期には予想を上回る稼働率を実現できる見込みとなっている。「東急虎ノ門ビル」においては、 17 年 11 月末で大口テナントの退去が予定されている。今後のリーシングに関してはフォローしていくが、 当該テナントの総賃貸可能面積に占める割合は 1. 9%と比較的低いこともあり、本投資法人の運営状況に 関して大きな懸念はないものと判断している。
(4) 財務面では、賃料更改期間を考慮して有利子負債の長期化かつ平均金利の低下を実現している(17/ 1 期 末における有利子負債平均残存年数:3. 70 年、長期固定金利比率:100%、平均金利:1. 28%)。金融機関 との取引の状況は良好であり、借入金の長期化、金利固定化の効果により金利上昇の耐性も相応にある。 また、コミットメントラインの設定により流動性も一定程度確保されており、リファイナンスのアベイラ ビリティに対する配慮も行われている。総資産ベースの L T V は、上場来、東急 RE IM が巡航レベルの上 限としている 50%以下の水準でコントロールされ、17/ 1 期末の総資産ベースの L T V は 42. 5%の保守的な 水準にある。物件の含み益率は増加傾向にあり(17/ 1 期末で 16.7%)、鑑定ベースの L T V は総資産ベー スの L T V より低い 39. 9%となっている。今後も長期固定化に配慮しながら保守的な財務運営をしていく 方針であり、現在の財務構成に関して特段の懸念事項はない。
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■ 格付対象
発行体:東急リアル・エステート投資法人 【据置】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 AA- 安定的
対象 発行額 発行日 償還期日 利率 格付
第 4 回無担保投資法人債(特定投資 法人債間限定同順位特約付)
35 億円 2014 年 2 月 14 日 2019 年 2 月 14 日 0. 399% AA-
第 5 回無担保投資法人債(特定投資 法人債間限定同順位特約付)
30 億円 2014 年 3 月 11 日 2021 年 3 月 11 日 0. 682% AA-
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2017 年 6 月 15 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:杉山 成夫
主任格付アナリスト:秋山 高範
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に「信用格付の
種類と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に、
「J - RE IT 」(2014 年 6 月 2 日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 東急リアル・エステート投資法人
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g- 7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は J C R のホームページ(http: / / www.jcr. co. jp/ en/ )に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■ 本件に関するお問い合わせ先